~子供の交通事故防止~
子供の交通事故発生件数は、平成21年の211件から昨年は89件となりこの10年間で大きく減少しています。しかし、減少した昨年においても、依然として173人という多くの子供が怪我をしている実態があります。4月は、入学・入園や進級を迎え、子供の歩行中の交通事故が増加傾向にあることが懸念されます。子供の歩行中の交通事故を防ぐには、歩行者として歩く子供の能力や行動を知ることが事故を防ぐための第一歩です。
☆ 背の高さの違い
大人と子どもでは背の高さが違うため歩いているときに見える景色が違います。
道路を横断するとき、駐車車両があると、大人は向かってくる車の存在を発見できますが、子供は障害物となって気づかないことがあります。
☆ 視野の違い
視野は上下方向の視野 大人は120度、6歳児は70度
水平方向の視野 大人は150度、6歳児は90度
と言われています。
大人が簡単に気づくものも子供は気づいておらず、「顔がこちらに向いている。きっと、自分の車を認識しているだろう。」と思ってはいけません。子供は顔が向いていても視界に入っていない、気づいていないことが多いのです。
☆ 視点の違い
子供は、自分のまわりだけを、目線の高さで見ていることが多いと言われています。
~視野が狭いことに加えて、見ているところも身近な部分だけ~
☆ 突発的な動き
下校時は子供たちの気分もゆるみがちになり、友達と話す、じゃれる、走り出す等の行動から車道側への飛び出しも見られます。駐車時、発進時等には、子供は「そばに行きたい」「置いていかれる」という心理作用が働き子供を巻き込む事故があります。
~運転者は、子供たちの行動パターンや何を見ているかに注意して事故防止につなげましょう。~
(「人と車」平成30年10月号から抜粋)