~ 安全を読み取るドライバーの心の目 ~
交通事故が減少する中、10月3日の朝、徳島市内の市道において、視覚障害者の男性が盲導犬と一緒に歩行中にバックして来たトラックに轢かれお亡くなりになる痛ましい交通事故が発生しました。トラックのドライバーは、後退時の(警報音)の装置を作動させないまま運転していたとのことす。
今回の事故を受け、法律上の改正の機運が高まっていますが、何と言っても車を運転する上で大切なことは、ドライバーの安全運転に対する「心の目」をどう働かせるということではないでしょうか。運転中に「何を見るか」、「どう判断するか」、「必要な情報をどのようにとらえるか」ということが大切です。
交通事故を防止する上で、「防衛運転」とか「危険予知訓練」が取りざたされていますが、これらはそうした能力を育てようとする一方策です。 交通事故の要因として最も高いものに「死角」がありますが、この死角に対してドライバーがどのような「心の目」で見るかが、事故を起こすか、起こさないかの分かれ道なります。この度の悲惨な事故も、この事が当てはまるのではないでしょうか。
最近自動車メーカーの努力で、安全運転を補助する装置が相次いで開発されていますが、ミラーやピラー等の死角は残ります。死角の部分は、頭の位置を動かしたり、一度だけではなく二度・三度見たり、見ようとする努力と意識が必要なのです。 無事故運転を長い間続けている人は、経験の中から「心の目」の働かせ方を知っており積み重ねているのです。日頃からいろんな情報を意識して見るようにし、視覚障害者をはじめとする障害者や高齢者等の交通弱者に対する安全・安心な運転をするドライバーの「心の目」を働かせみてはいかがでしょうか。